実写版に出てくる「本」
さて、前回の続きである。
この回では、テレビ以外にもう一つ気になって仕方ないものがある。お客さんが持っているこの本だ。
※Amazonプライム・ビデオより引用、赤丸は引用者
市販されている本かもしれないが、何やら怪しいニオイがする。
表紙には男性の顔がでっかく描かれており、コミックのような雰囲気だ。しかしこの本は、以降あまり映らない。
インパクトのある表紙だけにずっと気になっていたのだが、幸いにもこのシリーズの別のエピソードでも登場していた。
江東区の「レストラン アトム」にて、タクシードライバーが本棚から取り出している。しかもこの回では裏表紙まで見えてしまう。なんという大サービス! こんなことで興奮してるのは自分だけだろうが、こういうところから発見があったりするのだからたまらない。
※Amazonプライム・ビデオより引用、赤丸は引用者
期待通り、カバーの内側が見えている。このオレンジの表紙、そしてかすかに見える白い題字、間違いなくこれだろう。
原作コミックの新装版だ。コミックの実写版で読まれているのが原作本……というのはあまりにもベタだが、カバーを差し替えた「ひと手間」が嬉しい。
実写版での「実写版」
このわざわざ作られた仮のカバー、もっとじっくり見たいものである。「アトム」の回では表紙も大きく映っているので、遠慮なく見させてもらうことにしよう。ただ、静止していないので、画像にするよりも映像を見ていただいた方が分かりやすい。
- 観返しポイント:
- Season4の第10話、12分35秒あたりから10秒程度(「Amazonプライム・ビデオ
」の場合)
※Amazonプライム・ビデオより引用、赤線は引用者
本のタイトルは、どうやら縦書きで「北尾のグルメ」と書かれているように見える。「孤独のグルメ」のパロディなのは分かるが、「北尾」とは地名かあるいは人名か……。
表紙にでっかく顔も描いてあるし、ひとまず人名の想定で探してみよう。こういうのは内輪ネタが多いんじゃないかとアタリを付けてスタッフロールを見ていると……、
やはり。「制作 北尾賢人」という文字が出てきた。この人が関係あるかもしれない。続けて「孤独のグルメ 北尾」で検索してみると、制作会社のページがヒットした。
【株式会社 共同テレビジョンのページ】
http://www.kyodo-tv.co.jp/jyanaihou/vol03.html
下の方までスクロールしてみてほしい。「スタッフ紹介」の三段目に北尾賢人さんのお写真がある。
※ 株式会社共同テレビジョンのHPより引用
番組実績として「孤独のグルメ」も載っているし、「北尾のグルメ」の表紙の男性はこの北尾さんに違いない。ちょっと印象が違う気もするが、かしこまった写真とおそらくは身内の関係者が描いたであろう似顔絵とでは雰囲気も変わるだろう。
ところでこの「北尾さん」の顔、表紙以外にも見覚えがないだろうか。
※Amazonプライム・ビデオより引用
思い出してほしい。前回取り上げたこの謎の番組には、「食事したあと店を出て、画面奥に去っていく」というシーンがあった。ということは、この番組のタイトルもまた「北尾のグルメ」なのではないだろうか。お店にある本はその原作ということになるのかもしれない。
しかしあの映像を見る限り「北尾のグルメ」は「孤独のグルメ」とかなり違う。北尾さんはカメラ目線で見せつけるように食べる、飯テロ確信犯のような番組だ。
少なくとも「孤独」な感じではなく、北尾さんが食べたいものを北尾さんらしく食べる北尾さんのグルメ番組、それがきっと、「北尾のグルメ」なのかもしれない。
さて、次回もこのエピソードについて手短に書く予定。今度は店内の登場人物を楽しく見ていきたい。
▼ 特典映像ですでにこの話をしてたりして……。
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